一番近い場所で

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これまで八十回以上自主上映をしてきたが、今日は私の地元にある公民館で上映会があった。
「原発に関心のない人たちにも来てほしい」と、地元の市民グループが団地やお店にチラシを配ってくれたのだ。
日頃ほとんど近所づきあいをしていない私にとっては、地元といっても知らない人ばかり。それでも「身近なところで、こういう映画をつくってる人がいますよ~」ってコトを知ってもらえるだけでもいい。そして、何かを感じてくれたら嬉しい。

3・11にまつわるドキュメンタリー映画は、200本以上作られている。「何か観たことある人いますか?」と聞いてみたところ、唯一手を挙げたのがこの人だった。
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柏崎出身で、さいたま市在住の菅井益郎さん。「ベラルーシの方が、国をあげて被災者を救済している」「日本政府は被災者の生活再建の視点がない。福島市内の人たちは何事もなかったように暮らしている」

福島に月に一度は足を運んでるというMさんは「映画に出てくる『国や東電に殺される』という言葉が一番よかった。モノ言えぬ、牛たちの無念を晴らしたい」と、涙ながらに語った。
身近なところで、いろんな人が、思いを込めて生きているのだ。

人間こそが言葉を発することができる。それなのに福島県内では放射能に関する不安を口にすることはタブーになり、福島県外に避難する人たちは、‘避難民’であることを隠しながら生きている。
地元に根を張って生きようとすることを、原発、放射能、賠償・・・それらが阻んでいく。
そういうことをひっくるめて、皆で考えていけたらいいなと思う。原発のある町も、ない町も。

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