下北沢・真龍寺で三度目の上映会

001

12月8日。
世田谷にある真龍寺で、「いのちつなごうプロジェクト」による上映会が行われた。

今回で3度目の上映会だが、今回も主催者の皆さんが芋煮をふるまってくれ、車座になっての討論会。映画に出てくる双葉町民、小池信一さんも参加した。016

加須市に避難している小池さんは「自宅には、亡くなった両親の遺影があるが、そのままにしてある。こっちに持ってきたら、2度と双葉に帰れないって認めることになるから」

それでも、福島県知事が「数年後には全員帰還できる」というのを聞くと「そんなこと絶対できるわけがない。除染したって放射能は消えない」と力をこめた。

危ないとわかっているのにそれをごまかす県や国には反対だが、帰りたいという思いは増すばかりだ。だから「忘れないで、心の中に故郷を持ち続けるんだ」と小池さんはいう。009

小さな子どもを連れた参加者の中に、3・11の前日に生まれたという女の子を連れたお母さんがいた。これだけの成長をとげる2歳9か月という年月を、ずっと避難し続けている人たちがいることに改めて驚かされる。

福島は捨てられてしまったんだと小池さんはいう。福島の野菜を食べるべきではないという考えがあるが、福島だから全部だめなのかといったら、そうではないんだろう。「実害」と「風評被害」の両方が入り混じっている。だったら、安全をきちんと調査したうえで生産活動している人たちを支えるべきだと頑張る人もいる。

真龍寺の上映会には、福島を捨てられない人たちがたくさんいることに目を向け、できることを自分たちで考えて行動する人が集まってくる。

「誰かがやらなくちゃいけないから」と言って、復旧作業や除染作業をする人たちがいる。そうした一方で、本当の責任者は責任を問われることもなく黙っている。
 誰がそれをやるべきなのか、追及することができなくなるのは怖いことだと思う。

 

 

 

カテゴリー: 最新のお知らせ パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください