ビデオアクト上映会

ビデオアクトは、映像を制作したり教えたりする人が集まったグループだが、隔月で自主上映会を開いている。88回めが12月12日に行われ(東京・飯田橋)『原発の町を追われて』の三部作を一挙上映した。
司会の土屋トカチさんは、三分ビデオ講座の講師。そして、私が最初に作った「神の舞う島」も、ここで上映してくれた。八年前のことだ。
「神の舞う島」は、瀬戸内海に浮かぶ祝島(いわいしま)を撮った短編だ。人口700人(撮影当時)周囲12キロ。中国電力・上関原発の建設予定地から3・5キロの対岸に浮かぶこの島の人たちは「原発が出来たら、海の生態系が壊れる」「子どもや孫が故郷に帰って来れなくなる」といって、もう30年以上も反対運動を続けている。
闘う人たちを撮る・・・これが私の思うドキュメンタリーだった。ほどなくして東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が起き、祝島の人たちが訴えてきたことが現実になってしまった。
原発が立地する町では、反対運動はおろか原発の是非を語ることさえ難しい。事故の不安を心のどこかに秘めながら、考えないように暮らしてきた人も多いのではないか。でも、一番被害を受けるのは、その立地する町の人たちだ。
・・・事故が起きて終わりなのではない。原発と共に暮らした人たちの声を聴きたい。そこから始まると思った。
祝島がなければ、双葉町を撮ることはなかったかもしれない。そして私はやっぱり、闘う人を撮っている。

ビデオアクトのチラシがとても素敵だったので、これをパッケージにDVDをつくりました。
デザインは土屋トカチさん。『原発の町を追われて』三部作のリニューアル版。102分・3000円です。

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